• 50代から収入を増やす方法

    収入が増えて喜ぶ女性のイラスト

    収入を増やすことは、将来の老後の資金を確保する上で極めて重要な要素です。まず、理解しておくべきなのは年金の受給額について。年金の受給開始時期によって、60歳で始める場合と65歳で始める場合では約24%の差が生じます。できるだけ、65歳での受給を目指したいです。50代に入ってから65歳までまだ15年もあります。少しでも収入を上げるよう、努力しましょう。ここでは収入を増やす方法として、現職での昇進や給与アップを目指す、有利な条件の転職を検討する、副業を始めることを紹介します。

    年金受給額を増やす

    年金額を増やすには、大きく3つ方法があります。厚生年金の加入、国民年金の任意加入、繰り下げ受給です。

    最新の情報は次の日本年金機構のサイトで確認してください。
    https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140627-03.html

    60歳以降も働いて厚生年金の加入を続ける

    60歳以降も再雇用などで引き続き厚生年金に入って働く場合、厚生年金の加入期間が増えて、年金額が増えます。

    国民年金の任意加入

    納付済期間が足りなかったり、60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合、60歳以降でも国民年金に任意加入することができます。加入期間が長くなれば年金額も上がります。ただし、遡って加入することはできません。

    国民年金の任意加入には次の条件を満たす必要があります。

    1. 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満
    2. 老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていない
    3. 20歳以上60歳未満までの保険料の納付月数が480月(40年)未満
    4. 厚生年金保険、共済組合等に加入していない

    年金の繰り下げ受給をする

    年金の受取りは65歳から可能ですが、これを65歳以降に繰り下げると受給額が増加します。※60歳から65歳の間に受給開始のできる「繰り上げ受給」もありますが、この場合の年金額は65歳開始と比べると24%の減額になります。

    増加率が決まっていて、1か月ごとに0.7%アップ。70歳まで繰り下げると42%アップにもなります。ただこれは70歳まで他の収入があって余裕のある人向けです。

    注意したいのは受取額が多くなればなるほど、税金と社会保険料の控除が発生するということです。満額使えるわけではありません。手取りベースで、65歳から受給開始する場合と、70歳で受給を開始する場合を比べると、概ね84歳ぐらいで受給額が反転します。つまり、65歳で受給開始した人が84歳まで受給すると、70歳で受給を開始した人と受取り額の累計が同じになるということです。

    まとめると、84歳以上長生きする場合で、65歳以降も働く場合は70歳の受給開始を選ぶ価値はあります

    現職で昇進や昇給を目指す

    現職で昇進や昇給を目指すには2つ方法があります。資格を取ること、昇給の交渉をすることです。これらは、転職や求職をする際にもかかわってきますので、知っておくと役立ちます。

    資格を取る

    「お勤めの会社の給与明細などに「手当」という記載を見かけたことはありませんか?会社には「資格手当」という特別な手当があります。どのような資格が手当の対象となるのか、いくらもらえるのかを調べてみるといいでしょう。

    昇給の交渉をする

    昇給の交渉を成功させるのポイントは、事前準備です。目標額や、希望条件を明確にしておくことと、日頃から、どのように交渉できるかを考えておくと行動に起こした時、スムーズです。 という事前に考えておくべきことがあります。まずは、交渉する実績を適切にアピールし、給与見直しの根拠を示す重要なスキルです。交渉の際には、相手の立場や会社の状況も考慮しながら、具体的な数字やデータを持ち出し、自身の貢献を認めてもらうことが目指されます。適切な準備とコミュニケーションスキルを備えることで、給与交渉が成功する可能性が高まります。

    目標額・希望条件

    まず、目標や希望条件を明確にします。同業界や同職種の平均給与を調査して、給与水準が適切かどうかを確認します。その上で、具体的な数字や条件を考えておくことで、交渉の方針が明確になります。また、具体的な数字や事実に基づいた議論は、交渉力を高める助けとなります。

    コミュニケーション力

    昇給の交渉には、コミュニケーション力が欠かせません。交渉相手が上司や近くにいる人であれば、日ごろから話しやすい関係を築いておくことも成功の秘訣です。交渉相手が面識がない場合でも、社内の経験豊富な人にコンタクトを取ることでアプローチすることが考えられます。どのような方法を選んでも、コミュニケーションを通じて自分の意見や要望を適切に伝えることが非常に重要です。

    交渉のタイミングを選ぶ

    交渉のタイミングを選ぶことも大事です。一般的には評価や昇進の時期、業績の良いタイミングなどが交渉のチャンスです。

    交渉を成功させる秘訣

    交渉を成功させるには、冷静な態度を保つことと、妥協点を見つけることです。感情的にならず、客観的な議論を行います。そして、お互いの妥協点を見つける努力をしましょう。相手の要望や制約事項を理解して、共通の利益を見つけることが交渉の成功につながります。

    好条件で転職する

    50代の女性が現在の給料よりもより良い条件で転職を考える際のステップとしては、自己評価と市場調査、資格の検討、スキルアップと勉強、準備とアプローチです。

    自己評価と市場調査

    自分が持っている能力、経験または、興味を見つめ直して、どのような業種や業界で働きたいかを明確にします。それと同時に、転職先の業界や職種を調査します。市場価値や給与相場を調べて、どのくらいの給料が期待できるか確認します。現在の収入よりも高くなることが条件です。

    資格の検討

    職業が決まってきたらその仕事に必要な資格やスキルを検討します。好条件になるためには、新しい分野に踏み出すことも検討するかもしれません。

    スキルアップと勉強

    必要な資格を取得するために学習を始めます。自己学習や講座を通じてスキルを磨きます。学習スタイルは様々ですが、オンラインで受講できるものから、実際に通って学ぶ場合があります。その際、補助金制度がないか探してみてください。

    準備とアプローチ

    履歴書や職務経歴書を更新して、面接の準備を始めます。インタビューに向けて、自己紹介や志望動機、過去の実績についての具体的なエピソードを用意しておきます。また、企業研究を行い、質問を用意することも大切です。そして、インターネットや転職エージェントの活用を通じて求人情報を収集します。キャリアコンサルタントや転職エージェントなど、専門家のアドバイスは転職活動を効果的に進める手助けとなることがあります。

    副業を始める

    週末や帰宅後の空き時間を活用して行う『副業』は、追加の収入を得るという意味では良いですが、働きすぎに陥るという弱点があります。50歳から考える副業は、定年後のキャリアを見据えた仕事と考えると目標が定まり、空き時間の労働も無理なく続けられるかもしれません。以下に50歳から始める副業について選び方のアイデアを紹介します。

    本業を生かす

    今の仕事が自分に合っているという場合、本業を生かした副業がおすすめです。自分のスキルを会社だけでなく、他の方面にも生かすことができ、さらに磨きをかけることができます。副業先を探すにはスキルを販売するサイトや、副業を斡旋する会社があります。

    定年後のやりたい仕事

    定年後にやりたい仕事があれば、その仕事に関連する副業につくことをお勧めします。例えば、定年後にカフェをやりたいなら、カフェで働きがらノウハウを学べますし、オーナーに事業の立ち上げ話などを聞くことができるかもしれません。

    趣味を生かす

    趣味を生かして副業することも考えられます。写真撮影が好きなら、写真を販売できるサイトがあります。モノづくりが好きなら、不器用な人に代わって子供の学校のバッグなどを作ってネットで販売することなど。趣味が仕事になる可能性は大いにあります。ただ、収入は一定しません。

    楽な副業

    「楽な副業」と聞くと、不正なものではないかと疑念を抱くかもしれませんが、安心してください。実際には、使っていない土地や場所を貸すことによって収入を得る方法が存在します。例えば、駐車場などは花火のイベント会場に近ければ需要があります。アミューズメントパークの駐車場が高額なため、ご近所の場所であれば、一定の駐車料金が安定して入ってくることでしょう。近隣にそのような場所が存在するか調査してみることをお勧めします。